英国大学の国境を超える高等教育制度概論
なぜ英国大学の学位を日本で取得できるのか?その制度概念は?
英国は教育は輸出産業と捉えている。英国の学位を英国以外で取得できる所謂「国境を超える高等教育」の世界の先兵であります。それが概念です。その数は年間約70万人(世界)、アジアでは約40万人が登録してます。
でスタイルは、下記の図の通り、大きく分けると3つになります。まずは人の移動、つまり直接学生や研究者が英国に行き学習研究するスタイル。2つ目は、教育機関が現地国に移動して教育を行うスタイル。日本で言えばテンプル大学などがそれに相当します。
3つ目が英国独特のスタイルで、教育プログラムが移動するということです。
つまり、英国大学が直接現地国に進出するのではなく、教育プログラムの移動であります。
これにもいくつかのスタイルがあります。ここには書いてないですがオンラインとかDistanceは学生と大学が直接の関係となりますが、それ以外はローカル国(例えば日本)の提携教育機関と認定関係を締結しています。ここにもさらに違ったスタイルがあります。
例えば日本を例にとれば、日本の提携教育機関が修士課程そのものを設立して、プログラムを設計して、それを大学が認定する制度です。これはvalidationと言います。この制度は英国大学は勿論日本に進出する訳ではなく、かつその大学の独特のMBAコースを直輸入している訳でもなく、ローカルセンター(日本の提携機関)の教員が授業内容を設計して大学から承認を貰うというスタイルの為、英国の課題や試験をそのまま導入しているわけではないというのが基本です。この点が果たして英国流なのかという論点が20年以上前から言われております。特にこの分野で過去大きな実績を上げたUniversity of Wales はvalidation Centreを持ち世界に大きく展開をしてましたが、2013年スキャンダルで廃校となり、現在3校合併の大学となっております(Univ of Wales Trinity St David=Times 世界大学ランキング外)。それ以降、このvaidationというスタイルを使う大学は減って来てます。
2つ目のスタイルは、科目課程をPGD(Post Graduate Diploma=大学院の科目課程に類する)を使い、その修了証を元に、英国大学のMBAコースに入学するスタイルです。所謂TopUpMBA(ExeJapan商標登録済)とかMBA advance entryとか言われます。
ExeJapan Business Schoolの場合は、公的な英国資格監査機関(OfQual)の認定を受けたQualifiというawarding bodyのコースを直輸入して、授業内容の基本や課題はそのまま英国のものを使っております。このPGDの修了証は世界流通性があり、これのみでも欧米の企業でも転職には通用するものであり、英国大学MBAコースに入学する場合にも20校以上を選択できる価値の高いものです。特にTopUpする大学はAnglia Ruskin University(Times世界大学ランキング300-350位)。
その他で見受けられるのは、英国公認資格監査機関のPGDコースではなく、かつ学習時間も欧州の学習時間と単位との整合性のないものもあり、このPGD修了証はその大学のみにしか通用せず、PGD修了証そのものは国際的に流通性がないというものであります。
この点をよく考慮いただければ幸いであります。